証拠を取ろうとして得た意外な結果
料理をこよなく愛し、思春期の息子たちを育てる母親のSさんから、印象的な体験談が寄せられました。
夫婦関係は普段とても良好ですが、ひとたび口論になると激しい言い争いになるといいます。
それではSさんのコメントをご紹介します。

うちはわりと激しめの夫婦喧嘩をよくするのですが、私は話が下手で、旦那は口が達者です。そして旦那は割と正論を言ってくることが多いです。私は感情的になることが多いです。ただ、喧嘩以外の普段の時は、私はかなり穏やかな性格で、旦那はわりと厳しいことを言うタイプです。なので、私は喧嘩している時も自分のことを穏やかに話している、と思い込んでいたのでした。旦那はどちらかと言うといつも通りの正論を言っていたのですが、私は感情的になっていたので、旦那がひどいことを言っていると感じて、証拠を取ろうと録音をしました。
そして喧嘩が終わってから1人で録音を聞いてみたところ、予想していたような音声はそこにはなくて、穏やかに話していたのはむしろ旦那で、強い口調と語気で話していたのは自分の方でした。相手が悪いと思い込んでいたので、自分のことは疑いもせず録音をしたのですが、思いがけない意外な現実がそこにはありました。自分を疑うことが大事なのかもしれない、と思いました。

「自分を疑う」ことは、違う自分に出会う事
私たちは誰しも、自分の視点という色眼鏡を通して世界を見ています。
特に感情が高ぶっているとき、人は自分の言葉や態度を正しく把握できなくなりがちです。
彼女の体験談は、「実際に確かめてみることで初めて見える真実」があることを教えてくれます。
誰かが一方的に悪いという単純な構図ではなく、自分の中にも相手を傷つける要素が潜んでいることもあるのです。
会話を録音してみる──
そんな小さな行動が、冷静に自分を見つめ直すきっかけになるかもしれません。
Sさんの聡明な行動と洞察は、私たちにそんな大切な学びを与えてくれます。



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